恋愛について

声や歌というのは、実は、このテーマを表現するのに、
一番、向いているのではないかと思う。

聖書には、「はじめに言葉ありき、」

「人は、言葉を発するよりも、歌を覚えた。」


それくらいに、歌を口づさむとは、人の本能に結びついたものだ。

私は、その主人公の気持ちに、何度、なったことか。。

いつも、歌う時は、その人の気持ちと同化する。

その人のことを考えながら、思いながら、歌を歌い、練習する。

何か、この世の中の報われない想いや、
過去や、あるいは未来にはせる思い、
夢、あるいは、感謝の気持ちを込めて歌う。

愛には、2通りあって、

喜びの愛と
悲しみの愛が有ると言うが、
そのどちらの愛を表現するのにも、
声楽は、人間に備わった最適なものだと思う。

涙も、この肉体から、発せられ、流れ出るものだと思えば、
声楽も、声も、肉体から発すせられるもの
その二つをデリケートに結びつける事すら出来る。

オペラの悲劇も喜劇も、
そして、人間の機微も、喜びも悲しみも、
歌は、恋の物語を表現するのに一番、向いている楽器である。