最近


最近、せわしくなく毎日が過ぎていきます。
この歌の世界・・クラシックの歌の世界は肉体労働者と同じ・・スポーツ選手と同じです。

この間のリサイタルの残骸が残りすぎていて、次の日本財団の演奏会に向けて、準備が出来ないでいました。やっと今、準備に取り掛かり始めたところです。今から新しい曲を準備して、2週間後の本番に向けて・・なんて、学生時代は、死んでもやらなかったこと・・

でも、新しい曲を頭に入れて、肉体に覚えこませるペースは学生時代よりも遥かに早くなったような気がします。

舞台は、毎回、生きるか死ぬかの境地で望みます。前日には、どんなに話したくても会話は慎みます。なるべく声帯を駆使すること、肉体を駆使することは避けます。
前日の精神状態は、本番に現れます。

もっと言えば、1・2週間前からの精神状態は、本番の舞台に現れます。どんなに傷ついても、苦しんでもけして、自分を崩してはならない・・

ある意味、アーティストは救われているのかもしれません。自分が生かされるのは、舞台上でしかないと思っていますから・・あとの日常生活は、死に近いこと・・この音を歌うために、私は生きているんだわとか、この音のために、いろいろな良い経験も悪い経験をしてきたのだわ。とか、この歌のために人や自分に嘘ついて生きてきたのだわ。なんて思ったりもします。

本当のことですから・・「光映」です。