中国人のピアニスト ラン・ラン
興味があったから、買ってみた・・しかも、ラフマニノフ2番・・
このCD・録音はフィンランド。
聞いてみて思ったのが、パガニーニの主題による狂詩曲は、素晴らしい!そう・・これぞロシアの、あの混沌とした時代に、一筋の光が差し込むような魂の救済!
だけど、ラフマニノフ協奏曲 第2番は、もっとうまいピアニストがいるぞ。と思った。違う、違う。ロシア人があの時代に求めている救いでない。
崩壊直前に亡命したロシア人の先生は、あのリヒテルと同級生で、レッスンのたびに母国のお話を聞くのがとても楽しく『外は悲しいほど白くて静か。だから家の中では温かく豊かな音楽が極上の時間だった、生きる支えであり喜びだった』そうです。壮絶な運命を背負った人の演奏は、とてもストイックでありながら聴く人を揺さぶる情熱とメッセージ性を持っていると思います。
ラフマニノフの音楽は、日本人はただ壮大な土地をイメージするみたいですが(これは私?)、ロシアが求めているのは救いなのだと。救いの音楽だと聞きました。ラフマニノフの微妙な揺れは、ロシア人とって、救いの魂らしいのです。
そして、あと、あの時代を理解すること・・ロシア人が、あの時代に求めていたこと・・魂の救いというか、ラフマニノフの情熱は、実はあの当時のロシア人にとっては、解放らしいのです。