それから

初めて、その時、よく、わかりました。

歌というのは、本当に、その曲を愛さないと歌えないものなのです。


Kさまの曲を歌った歌手として、自分でも自分が理解できなくなりました。


だけど、Kさまの音楽は、私の心に深く入ってきます。
こころ深く・・・Kさまのピアノには、きらめく星が出てくるのです。
あんなに素敵な曲をかいた方なのに。

年齢も離れているわけでない、同じ世代を生きているアーティスト同士、おたがい平等な立場で平等な同じ場所で出会った・・

アーティストや、そのアーティストの家族は、
曲を歌うアーティストの愛や、気持ちがわからないのかもしれない。
歌手が、慈しむ気持ちがないと歌が歌えないということも、何もわからないのかもしれない・・・・・
歌というものは、歌おうと思って歌えるものではないのです。

アーティストとアーティストとの常識は?

でも、もう、いいのです。
なんか、納得がいかなかったのですよね。

結局のところ、アーティストとアーティストというのは、本当に、あったもの同士しか残っていかないものです。


不思議なことに、一度、共演したアーティストのことは忘れることがありません。
一度、食事した人や一度、教えた生徒は、すぐに忘れるのに・・・

ただ、
人間のこころというのは、たぶん、そう簡単に割り切れるものでもないと思うのです。
まして、音楽という生ものは・・・


ただ、ひとつ、言えることは、
その曲を歌うことは、それなりのエネルギーを費やし、その曲を本当に愛さないと歌えないことだということが分かりました・・・・