フィンランド歌曲の奥義 民族の拍


これは、私しか分からない話なのかもしれませんが、

格作曲家ごとに、民族の拍というものがあります。もちろん、言葉のイントネーションや音節にも深い関係があります。

ロシア人は、ドイツ歌曲が苦手です。イタリア人はロシア歌曲が苦手です。ドイツ人は、10年かかっても、フィンランド歌曲がうまく歌えません。どうもそれらの問題は、キャリアとは関係ないようです。

ドイツからフィンランドに行き、フィンランドからロシアに行って実感したことでした。自分の各国で耳についた音節から気がついたことでした。

ゲルマン民族からウラル民族の国へ、そしてスラブの国へ・・

これらも、自分の海外経験にあります。数々の国の言葉を少しずつ、かじってきた経験や、人生で、数々の困難をかいくぐって来た上でないと、それらの問題に気がつかなかったかもしれません。

言葉の音節を音楽のメロディーは、大いに密接な関係があります。作曲家は、ちゃんと言葉の音節にあうように、ちゃんと説得力が増すように、メロディーの拍にくってけてあるのです。


結論から申し上げますと、フィンランド歌曲の伴奏は、フィンランド人か日本人にしかできません。
(もしかしたら、ハンガリーも・・ウラル民族の拍です。)

ドイツ歌曲の伴奏は、ドイツ人・スウェーデン人・ノルウェー人にしかできません。
(ゲルマン民族の拍です。)

フランス歌曲・ロシア歌曲は、ポーランドチェコ人も、伴奏できます。
(スラブ民族です。)

格民族ごとに、音楽の持っていきかたは、違うと思います。
やはり、長く勉強してきた作曲家の持っていきかたが、曲に現れてしまうようです。

以前、フィンランドモスクワ音楽院を卒業して、ワルシャワ音楽院の教授だったポーランド人のピアノの先生に、伴奏をしていただいたことがありました。ワルシャワ音楽院の教授でも、外国のフィンランドは、仕事ないらしく・・
なので、わたくしごときの伴奏をしていただいていたわけですが・・

やはり、フィンランドの素直で、まっすぐさが、できない。と思いました。あの日本人の棒読みやカタカタ英語ができる民族でないと、フィンランド歌曲は歌えないのだと痛感です。

「雪の朝」です。